一般社団法人 米国医療機器・IVD工業会

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プレスリリース

「JACRI/AMDD/EBC 3団体が共同で行政に提出」

2011年11月8日

キーワード

個別化医療を推進するためのコンパニオン診断薬のインフラ整備に関する提案書

社団法人日本臨床検査薬協会(JACRI)、米国医療機器・IVD工業会(AMDD)および欧州ビジネス協会(EBC)は、先月10月21日付けで、内閣官房医療イノベーション推進室、厚生労働省、独立行政法人医薬品医療機器総合機構に対し、体外診断用医薬品(IVD)業界3団体として「個別化医療を推進するためのコンパニオン診断薬(Companion Diagnostics: 以下CoDx)のインフラ整備に関する提案書」を共同で提出しました。

CoDxは、患者一人一人にあった治療方法・医薬品を選択するために、医薬品を投与する前に患者の遺伝子やタンパク質などのバイオマーカーを調べる検査薬であり、個別化医療の実現には不可欠な技術です。しかしながら、現在、医薬品とCoDx開発を連動させる仕組みはなく、そのためCoDxの臨床での適切な運用を促すためには、CoDxに関するインフラ整備が急務の課題です。

JACRI、 AMDDおよびEBCは、CoDxの薬事承認・保険償還等に関するインフラ整備として、以下を提案します。

1.CoDxの薬事申請要件と開発・承認プロセス

医薬品の有効性・安全性と密接な関係を持ち、医薬品と共に用いられることが前提であるCoDxを医薬品と共に臨床現場に届けるために、医薬品の承認審査と連動した新たな体外診断用医薬品の開発・承認審査基準やプロセスの構築を、以下の通り提案します。
(1)医薬品とCoDxの共同での治験(臨床試験)実施の枠組みの構築
(2)医薬品及び体外診断用医薬品の連動審査と同時承認の実施
(3)同等性試験等の薬事要件の整備

2.CoDxに用いられる体外診断用医薬品の保険償還について

CoDxの開発と適切な臨床運用を促すためには、CoDxの保険償還の適正化及び医薬品とCoDxが同時に保険適用される仕組み等の整備が不可欠です。保険適用に至る現行プロセスは医薬品と検体検査で異なっており、このため保険適用の時期にタイムラグが生じる可能性があります。また、現在の検体検査の診療報酬制度は、診断薬企業の技術革新や開発努力に見合った評価が得られないという問題があります。このような検体検査に係わる診療報酬制度の課題を踏まえ、CoDxの推進を促すために以下を提案します。
(1)医薬品と同期するCoDxの保険適用審査プロセスの構築
(2)薬事承認されたCoDxの開発と普及を奨励する保険点数付与制度の確立

JACRI、AMDD、EBCの3団体は、患者さんが、最新の医療技術の恩恵を受けられるよう、上記項目を含むIVD業界が直面する課題への詳細な改善策について、引き続き提言を行っていきたいと考えております。

以上

※本提言書の詳細は「提言書など」よりご覧いただけます。

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