一般社団法人 米国医療機器・IVD工業会

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医療技術・IVDの変遷

レーザー角膜移植

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目の屈折力の多くを担う角膜は、わずかな変形や混濁でも視機能に大きな影響を与えます。角膜の機能は外傷や感染症、あるいは遺伝的疾患によって失われることがあり、角膜の透明性を取り戻す唯一の手段として角膜移植は欠かせない手術です。

ドナー(角膜提供者)とレシピエント(患者)の角膜切片は、これまでは特殊な道具を使って手作業で作っていたため、両者の切片を全く同じ形状にすることはできませんでした。この形状の差は、術後の創離開や乱視の原因となります。

前回、このコラムでiLASIK(アイレーシック)を紹介しましたが、同じフェムト秒レーザーにより角膜の移植片が作れます。ドナーとレシピエントの角膜切片を同じ形に、しかも下図のように複雑な形に切ることにより、より安定した創を作ることを可能にします。

さらに角膜の混濁が表面だけなら、表層だけを切除して同一形状のドナー角膜を移植することもできます。表層角膜移植を無縫合で行ったという文献報告もあります。角膜の混濁が部分的な症例に対し、レーザー角膜移植はその能力を最大に発揮します。

文責:エイエムオー・ジャパン株式会社 児玉順子

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