一般社団法人 米国医療機器・IVD工業会

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医療技術・IVDの変遷

脊椎固定材料

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脊椎には、脊髄などの大切な神経を保護する他、上半身を支える・動かす、肋骨とともに内臓を保護するなどの重要な役割がありますが、整形外科を訪れる患者さんの多くが脊椎関連で受診していると言われています。最近の調査では、脊椎の変形性関節症に悩んでいる患者さんの数は3000万人と推定されています。

脊椎に変性、変形、骨折、腫瘍などの問題が生じると、骨や椎間板が痛んだり、上体の運動に支障をきたすことがあります。また、脊髄や神経根などの神経を傷つけたり圧迫したりすると、痛み、しびれや麻痺、排泄障害などの症状が出現します。

手術を行わない保存療法が治療の主流ですが、手術が選択される場合もあります。脊椎手術の主な目的は、『除圧』という圧迫された神経への圧力を取り除いて症状を緩和することと、『固定』です。固定の際、スペーサーと呼ばれる人工物や、スクリューやプレート等の金属を使用して固定の補強を行います。

皮膚の薄い部位での使用なので、固定材が皮膚を刺激しないよう材質やデザインによって厚みやサイズを小さくすることがメーカーにとっての課題です。また、患者さんの体への負担がより少ない最小侵襲手術(MIS)に対応できる手術器械の開発など、ニーズに応えるための開発努力が日々行われています。

文責:日本ストライカー株式会社 橋本あさ子

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