一般社団法人 米国医療機器・IVD工業会

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医療技術・IVDの変遷

子宮頸がん細胞診

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日本では、特に20~30代の若い世代での子宮頸がんの罹患・死亡率が増加しています。子宮頸がんは、主としてヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因であることが判明しています。

検査法には細胞診とHPV遺伝子検査があります。細胞診において近年、従来の直接塗抹法(検体を直接スライドに塗布)に代わり、不適正標本の減少や精度向上に期待が持たれる液状化細胞診(LBC法)を導入する施設が増えてきました。LBC法の中には、採取した検体を専用メディアに浮遊させ、分離用試薬により赤血球や粘液などを選択的に減らし、診断に必要な細胞群を効率的に収集する方法があります。また、検体の分注・前処理用や標本作製用の全自動システムを利用すれば、より操作性を向上させることができます。さらに、LBC法で採取された検体は、HPV遺伝子検査に使用することも可能です。

適正でない標本は誤判定や再検査を招き、患者さんに大きな負担を強いることになります。

子宮頸がんは、検診による早期発見が可能ながんです。子宮頸がんから女性の命を守るためにもLBC法の普及が強く望まれます。

文責:日本ベクトン・ディッキンソン株式会社 向洋子

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