医療技術・IVDとは
生体画像診断
X線CT・MRI・PET・超音波診断装置・MEG・サーモグラフィー・3次元画像表示・内視鏡・CR・PACSなど。
1895年にレントゲン博士が発見したX線を利用した検査法は、今では広く医療に応用され、画像診断として認知されています。その後、画像診断技術は著しい進歩をとげ、CT検査やMRI検査など、さまざまな手法が誕生しました。近年では、画像データはデジタル化され、三次元モデリングなどが可能になったほか、代謝情報を画像化するPETと病変部の形態異常を捉えるCTを一緒した、PET-CTなどさらに進化が進んでいます。
画像監視下治療
内視鏡下手術・体外衝撃波結石破砕術・血管内手術・PTCA・マイクロサージャリ-・レーザー治療器・ガンマナイフ・放射線治療・DDSなど体を大きく切開して手術せずに、小さな傷口から内視鏡やカテーテルを挿入しモニターを見ながら治療を行う手術や、衝撃波や超音波を使って病変部だけ狙いを定めてミサイルのように行う手術を、画像監視下手術といいます。この低侵襲な手術技法を用いて、患者さんの退院後の生活の質(QOL)の向上や入院期間の大幅な削減、そして医療コストの削減が可能になりました。
検査・診断技術
フローサイトメーター・自己血糖測定器・自動生化学分析装置・経皮的血液ガス分析・遺伝子診断・DNAチップなど 生化学や分子生物学・分析化学機器の発展にともない、検査・診断技術は著しく進歩しています。微量な血液サンプルから数十項目、多ければ百項目もの測定を全自動で行うなど、さまざまな体内の異変を検知することができます。また、検査の低侵襲化、簡素化も進んでいます。さらには、患者さん一人一人に適した診断方法やケアを導き出すことが可能になる遺伝子診断など、ごく微量のDNAから遺伝子の構造の異常を検査することができる技術も開発されつつあります。
人工臓器・再生医学
人工心臓・補助人工心臓・人工弁・心臓ペースメーカー・埋めこみ型除細動器・人工肺・人工腎臓・人工骨・人工関節・眼内レンズ・人工内耳・培養組織など、病気になった、あるいは弱った臓器を新しい臓器と交換し、機能を取り戻し元の生活により近づける・・・これを可能にするのが人工臓器や再生医学です。まだすべての臓器を交換することはできていませんが、バイオメディカル・エンジニアリング の成果として、心臓から肺、関節、そして眼球(水晶体及び網膜)にいたるまで、幅広い分野で臨床に用いられています。
その他
手術ロボット・CAS・ナビゲーション・遠隔医療・電子カルテシステム・ナノテクノロジーなど最先端の生命科学とハイテクを利用した革命的診断や治療法が実用化されつつあります。精密な再現性のある手術を、遠方の医療機関と結びつけることにより適切なドクターが執刀することを可能にする遠隔医療など、今後のさらなる発展が期待できる新しい分野です。