一般社団法人 米国医療機器・IVD工業会

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医療技術・IVDの例

骨・関節

全身の骨は約206個あり、骨折は、折れた部位や折れ方、年齢などによって治療法が異なります。中でも人間の背骨つまり「脊椎」は、頭蓋骨の真下からお尻の後ろまで、全部で三十数個の椎骨が上下につながっており、その間に椎間板が挟まってクッションの役目を果たしています。

また、人間にはいくつもの関節がありますが、中でも股関節は、身体の中で最大の荷重がかかる関節として体重を支えています。また、膝関節は膝の屈伸や歩行による移動に重要な役目を果たしています。私たちは、健康な関節のおかげで体をねじったり、痛みなく歩いたり、しゃがんだり振り向いたりできるのです。

骨・関節

BKP治療法

BKP*治療法とは、脊椎圧迫骨折でつぶれた椎体を元の形に近づけ、椎体を安定させて痛みを和らげる治療法です。バルーン(風船)状の手術器具や医療用充填剤(骨セメント)を使います。1990年代に米国で開発され、世界で80万件以上の脊椎圧迫骨折に対して行われています。日本での治験でも安全性と有効性が確認され、2010年に承認、11年から保険適用となりました。1時間以内の手術で早期に痛みが軽減され、生活の質( QOL)の向上につながります。

*「BKP」はBalloon Kyphoplasty(バルーン・カイフォプラスティ)の略。

骨粗しょう症性脊椎圧迫骨折の患者さん体験談はこちら:数時間後にはちゃんと歩ける

経皮的椎間板髄核摘出術

経皮的椎間板髄核摘出術では局所麻酔を行い、X 線透視下でガイド針を装着した直径1.5ミリの筒を刺入し、目的部位に到達したあと、らせん状のプローブを挿入・自動回転させ、1 ~2分間髄核の吸引除去を行います。椎間板内圧とその周囲の減圧が得られることにより、腰痛や神経根症状の緩和が期待できます。4 ~5ミリの筒を通して鉗子などで髄核を摘出する従来の観血的ヘルニア摘出術より傷が小さく、術後の回復時間も短縮できます。

腰椎椎間板ヘルニアの患者さん体験談はこちら:椎間板に針を刺し髄核を吸い出す

外反母趾矯正術

外反母趾とは、足の親指が「く」の字に曲がり、痛みを伴う疾患です。女性に多く、原因として遺伝、ハイヒールなどが考えられます。治療法には靴の選択、ストレッチによる運動療法、足に合ったインソールの装着などの保存療法があります。 保存療法で痛みや変形が治らない場合、足の形を整え症状を改善させるために足の骨と筋肉を手術により矯正します。手術は骨を切って角度を矯正し、金属製のネジや板 ( プレート ) で止める方法があります。

外反母趾の患者さん体験談はこちら:母趾の中にプレートを挿入

人工膝関節

人工膝関節置換術とは、膝関節の傷ついた部分を取り除き、金属やセラミックで出来た人工膝関節に置き換える手術です。痛みを取り去る効果が大きいのが特徴です。太もも側の部品とすね側の部品の間に、軟骨の代わりになるプラスチック(超高分子ポリエチレン)製部品をはさみ込みます。必要に応じて同時に膝蓋骨(ひざの皿)も取り替えます。
耐久性は15 ~20年ほどで、プラスチック部品だけ取り替えればよい場合もあります。事故など緊急時以外は手術の時期をじっくり選ぶことができます。

変形性膝関節症の患者さん体験談はこちら:人工膝関節で痛みから解放

人工股関節

人工股関節置換術は、骨盤と太ももの骨をつなぐ股関節のうち傷ついた部分を取り除き、人工股関節部品に置き換える手術です。人工股関節部品は金属製のステム・ボール・ソケットと、ソケットの内側にはめ込む超高分子ポリエチレン製のライナーで構成されます。ライナーは軟骨に代わるもので、スムーズな動きが得られます。
60歳以下で埋め込んだ場合は、再度の人工股関節入れ替え手術が必要になることがありますが、最近はQOLの尊重で50歳代でも受ける人が増えています。

変形性股関節症の患者さん体験談はこちら:人工股関節で気分まで若返る

肩腱板修復術

肩の腱板が断裂した場合、関節鏡で内部をのぞくなどして、「スーチャーアンカー」と呼ばれる縫合糸つきの固定具で、断裂した腱板を骨に固定する手術が行われます。骨に埋め込むアンカー部にはネジ型の金属やプラスチックが使われてきましたが、近年、縫合糸と同じ素材(ポリエステル)のソフトアンカーが使えるようになりました。ソフトアンカーは従来よりも小さい穴で骨に固定でき、低侵襲で、狭い範囲により多くのアンカーを打てるというメリットがあります。

肩腱板断裂の患者さん体験談はこちら:上がらなかった右腕 満点の成績で回復

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