一般社団法人 米国医療機器・IVD工業会

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報道・医療関係者

AMDD設立10周年に添えて

2019年12月1日

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中井 清人 氏
厚生労働省 医薬・生活衛生局
医療機器審査管理課 課長

AMDDの設立10周年を迎えられたこと、誠におめでとうございます。AMDDの皆様には、デバイスラグの解消や、医療機器の特性に鑑みた規制体系の構築において、多大なるご尽力を頂いておりますこと、改めてお礼申し上げます。

医療機器の最大の特徴は、メスからMRI、ペースメーカーまでと言われるその多様性と、絶え間ない改善・改良だと思っています。よく医薬品と医療機器は違うと自慢げに話す人がいますが、医薬品と医療機器を同じレギュレーションで一括りにすることだけではなく、そもそも多様性に富んだ医療機器を同じとすること自体にも無理があるような気がします。

厚生労働省から、2016年7月に発表された「医療のイノベーションを担うベンチャー企業の振興に関する懇談会」報告書において、基本的な考え方として三つの原則を示しており、その中の一つとして、「マクロからミクロへ」を掲げています。これは、大企業とベンチャーを同様に扱うマクロ的な発想ではなく、ベンチャーをはじめとする企業が、個々の個性を発揮できるように、それぞれの特性に応じたミクロの視点からも、各種施策を展開していかねばならないと理解されます。この考え方は、医療機器のレギュレーションにこそ重要なものと考えています。マクロな視点で医療機器のレギュレーションを構築することはきわめて重要であるものの、それに加えて、多様性の高い医療機器について、個々の医療機器に最適な、品質、有効性、安全性の評価方法を当てはめることも重要です。まさに、「マクロからミクロへ」の視点だと考えます。これは、医療ベンチャーの育成でも同じですが、決して、規制を緩くする、特定のベンチャーを優遇するということではありません。むしろ、個々の医療機器に最適なレギュラトリーサイエンスを当てはめて、品質、有効性、安全性を確保することであり、個々のベンチャーの育成に最適な支援策を当てはめることだと理解できます。

個々の医療機器に合わせてレギュレーションを最適化することが、我々、行政の役割でも有り、また、AMDDの皆様との共同の役割でもあると信じています。特に、最先端の技術を活用した医療機器であるほど、事前にその評価にかかるガイドラインの構築は困難で有り、個々の品目に合わせた評価を実際に開発・審査の過程で行い、その結果を審査報告書として公表することが、ガイドラインの作成作業そのものになると考えています。次に改善・改良された医療機器を開発する者は、その公表された審査報告書を参考にしつつ、その品目の特性に応じた最適なレギュラトリーサイエンスを当てはめて開発していくことが極めて重要です。以上のような開発のフロンティアにこそ、AMDDの皆様に大きく期待し、一緒に安心・安全な医療に貢献したいところです。

また、せっかくですので、最後に、AMDDの皆様にお願いです。AMDDの皆様には、より早い段階での我が国での開発を期待申し上げます。それから、是非、世界に誇る日本の技術を、特にアカデミアシーズのような日の目が当たりにくかった技術を活用した医療機器を、我が国で開発し、そして世界でもお願いしたいと思います。

中井 清人 氏
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