第7回メディアレクチャー低侵襲を実現する先進医療技術
2004年12月1日
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低侵襲を実現する先進医療技術
今回のレクチャーでは、「低侵襲を実現する先進医療技術」として脳血管内治療、人工関節手術、PET-CTを取り上げました。低侵襲の診断や手術は、患者さんの体の負担を軽減して生活の質(QOL)を向上し、ひいてはトータルな医療費の削減などの経済効果も可能にする技術です。
脳血管内治療に関しては、東京慈恵会医科大学の村山雄一先生をお招きし、さまざまな脳血管障害に対する治療に関わる最新の先進医療技術をお話いただきました。人工関節手術に関しては、大阪大学大学院の菅野伸彦先生をお招きし、最新の手術ナビゲーションを用いた人工関節置換手術についてご説明いただきました。傷口の大きさだけでなく、体内部で起こる侵襲の度合いを考慮した技術の重要性およびその有効性に関してお話いただきました。また、国立がんセンター東病院の村上康二先生には、PET-CTの発達により身体に傷をつけることなく病原を発見することができるという臨床的有効性について詳しくご説明いただきました。
日時 | 2004年12月9日(木)16時~19時 受付開始15時30分 |
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テーマ | 低侵襲を実現する先進医療技術 |
第1部 | 「脳血管障害に対する脳血管内治療」 (40分間) 講師:村山 雄一(東京慈恵会医科大学脳神経外科学講座 教授) |
第2部 | 「人工関節の手術ナビゲーション」 (40分間) 講師:菅野 伸彦(大阪大学大学院器官制御外科学 講師) |
第3部 | 「PET-CTの臨床的有用性」 (40分間) 講師:村上 康二(国立がんセンター東病院放射線部 医長) |
脳血管障害に対する脳血管内治療
「脳血管障害に対する脳血管内治療」では村山雄一氏が、動脈瘤塞栓術の先進医療に焦点をあてて最新動向を説明しました。これは極細のカテーテルを鼠径部から挿入して、金属コイルを用いて瘤の内部を閉塞する治療法で、1990年に米国のUCLAで開発されました。頭部を切開して行う方式に比較しての優位性を紹介するとともに、この最新方式である「マトリックス」が欧州、米国で臨床応用され10,000例以上の実績があるにもかかわらず、日本ではまだ承認されていない現状も報告されました。
*村山先生の講演内容を詳しくお知りになりたい方は、こちらのフォームよりお問い合わせ下さい。
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- 人工関節のコンピュータ支援手術~最小侵襲手術に向けて~:人工関節の事例を手術過程等を踏まえて詳しく紹介。菅野氏によるスライド。
- PET/CTの臨床的有用性-Clinical effectiveness of PET/CT-:PET/CTの特徴、役割、治療のための判定例等、実例を挙げながら紹介。村上氏によるスライド1。
- PET/CTの臨床的有用性-Clinical effectiveness of PET/CT-:PET/CTの特徴、役割、治療のための判定例等、実例を挙げながら紹介。村上氏によるスライド2。
- PET/CTの臨床的有用性-Clinical effectiveness of PET/CT-:PET/CTの特徴、役割、治療のための判定例等、実例を挙げながら紹介。村上氏によるスライド3。
- 講師プロフィール:村山 雄一氏:東京慈恵会医科大学脳神経外科学講座 教授。
- 講師プロフィール:村上 康二氏:国立がんセンター東病院放射線部 医長。