第12回メディアレクチャー感染症予防と先進医療技術
2007年12月1日
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感染症予防と先進医療技術 ~HIVとMRSAの感染拡大を防ぐために~
今回は、HIVとMRSAという2つの感染症をテーマに、感染症の予防に体外診断用医薬品(IVD)が果たす役割についてご説明いただきました。
12月1日はWHOが定めた世界エイズデーですが、近年、日本でのHIV新規感染者数の増加が問題になっています。なぜ今、日本でHIVの感染が増えているのでしょうか。これを機に、HIV予防について、吉原なみ子氏(国立感染症研究所 客員研究員 前国立感染症研究所・エイズ研究センター室長)より、日本のHIV感染拡大の現状や、途上国での検査実施の向上によって感染率が低下した事例についてお話いただくとともに、現在のHIV検査制度の問題点について解説いただき、日本でのHIV検査ガイドライン策定の重要性や早期診断の必要性についてご説明いただきました。
また、もう一つの感染症の事例として、薬剤耐性菌や冬に脅威となるノロウイルスなど、対策が急務となっている院内感染を取り上げました。日本を含め先進国で感染拡大が問題になっているMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の院内感染対策について、賀来満夫氏(東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座 感染制御・検査診断学分野 教授)よりご説明いただくとともに、MRSA対策における臨床検査の有用性についてお話いただきました。
日時 | 2007年12月6日(木)15時00分~17時00分 |
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テーマ | 感染症予防と先進医療技術 ~HIVとMRSAの感染拡大を防ぐために~ |
講演1 | 「病気の予防と先進医療技術の役割」 桜井 靖久氏 (東京女子医科大学名誉教授) |
講演2 | 「HIV感染予防における臨床検査の役割と重要性について」 吉原 なみ子氏 (国立感染症研究所 客員研究員 前国立感染症研究所・エイズ研究センター室長) |
講演3 | 「MRSAなどの院内感染対策における臨床検査の有用性」 賀来 満夫氏 (東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座 感染制御・検査診断学分野 教授) |
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- 病気の予防と先進医療技術:医療技術・進歩の目標・役割、検体検査の進歩、また体外診断用医薬品(IVD)やシステム機器による医療費削減効果等を踏まえ、21世紀の新しい医療のありかたについて提唱。 桜井氏による資料。
- HIV感染予防における臨床検査の有用性:国内外のHIV・エイズ患者や感染拡大の要因に関するさまざまデータを紹介し、診断検査や治療のためのフォローアップ検査などの有用性について説明。 吉原氏による資料。
- MRSAなどの院内感染対策における臨床検査の有用性:感染症危機管理の重要性、薬剤耐性菌の問題点、感染症危機管理システム構築におけるポイントについて説明。賀来氏による資料。
- 講師プロフィール:桜井 靖久氏:東京女子医科大学名誉教授、未来医学研究会会長、 ヘルスケアパーク研究会代表、 医療技術産業戦略コンソーシアム(METIS)戦略会議前共同議長
- 講師プロフィール:吉原なみ子氏:国立感染症研究所 客員研究員 前国立感染症研究所・エイズ研究センター室長
- 講師プロフィール:賀来 満夫氏:東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座 感染制御・検査診断学分野 教授、 東北大学病院検査部 部長